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相続・贈与でお困りの方へ

相続税の計算方法4ステップ|速算表の使い方と計算例で解説

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税理士 田澤壱高

青森市を中心に活動する、ひとり税理士です。 クラウド会計・オンラインでのやり取りを基本とし、 記帳や資料管理の手間をできるだけ減らすことを大切にしています。 完全なペーパーレス運用を目指しながら、 経営判断に集中できる環境づくりを支援します。

「うちは相続税がいくらかかるのだろう」と気になっても、相続税の計算方法は自己流で調べるとつまずきやすいところです。理由は、相続税が「一人ひとりの取り分に直接税率をかける税金ではない」からです。実際にはいったん法定相続分で分けたと仮定して税額を出し、そのあとで実際の取り分に振り分け直すという、少し回り道の仕組みになっています。この記事では、相続税の計算方法を4つのステップに分解して、速算表の使い方と計算例までをやさしく整理します。

相続税の計算方法は4ステップ|まず全体像をつかむ

相続税の計算方法を難しく感じる一番の原因は、途中で「実際の分け方」と「法定相続分」を行ったり来たりするところにあります。最初に全体の流れをつかんでおくと、どの数字を今どこで使っているのかが分かりやすくなります。

相続税は4つのステップで計算する

国税庁は相続税の計算を、「各人の課税価格の計算」「相続税の総額の計算」「各人ごとの相続税額の計算」「各人の納付税額の計算」という段階で説明しています。この記事でも、この順番どおりに4ステップとして進めます。

STEP 1 課税価格の合計額を出す
亡くなった方の財産から債務や葬式費用を引き、一定の贈与財産を足します。
STEP 2 基礎控除を引く
課税価格の合計額から「3,000万円+600万円×法定相続人の数」を引いて、課税遺産総額を出します。
STEP 3 相続税の総額を出す
課税遺産総額を法定相続分で仮に分け、速算表で税額を出して合計します。
STEP 4 各人の納付税額を出す
相続税の総額を実際の取り分の割合で振り分け、税額控除を差し引きます。

一人ずつ税率をかけるわけではないのがポイント

よくある誤解が、「自分がもらった財産の金額に、そのまま税率をかければいい」というものです。相続税はそうではありません。

相続税は、いったん法定相続分どおりに分けたと仮定して税額を計算し、その合計(相続税の総額)を、実際の取り分の割合で振り分けます。相続税法第十六条(相続税の総額)と第十七条(各相続人等の相続税額)が、この二段構えを定めています。

この仕組みのおかげで、遺産の分け方をどう変えても、相続人全員が納める相続税の合計額は原則として変わりません。分け方によって変わるのは「誰がいくら負担するか」であり、特例や税額控除が効いてはじめて全体の負担額が動きます。

税理士田澤
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最初から細かい数字を追うより、「①財産を合計する→②基礎控除を引く→③法定相続分で税額を出す→④実際の取り分で振り分ける」という骨組みだけ覚えておくと、専門書や国税庁のページを読んでも迷いにくくなりますよ。

ステップ1|相続税の課税価格の合計額を出す

最初のステップは、相続税の対象になる財産をすべて洗い出して合計することです。ここでの金額は、売買価格や固定資産税評価額ではなく、相続税法や財産評価基本通達にもとづいて評価した金額を使います。

プラスの財産から債務と葬式費用を引く

課税価格は、おおまかに次の式で計算します。

課税価格の組み立て方

  • 土地・建物・預貯金・有価証券などの相続財産を評価して合計する
  • 死亡保険金や死亡退職金などの「みなし相続財産」を加える
  • 借入金や未払医療費や未払いの税金などの債務を引く
  • 通夜・葬儀にかかった葬式費用を引く
  • 一定期間内の生前贈与財産を加える

財産の洗い出しは、相続税の計算のなかでも最も時間がかかる工程です。何が対象になるのかを先に確認しておくと、金額の抜け漏れを防げます。

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死亡保険金・死亡退職金は非課税枠を引いてから加える

死亡保険金や死亡退職金は、遺産分割の対象ではありませんが、相続税では「みなし相続財産」として課税対象になります。ただし法定相続人が受け取った場合には、「500万円×法定相続人の数」までは非課税です。

保険金の額をそのまま課税価格に足してしまうと、税額を実際より多く見積もることになります。非課税枠を引いてから合計するのを忘れないようにしてください。

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生前贈与加算は相続開始の日によって期間が変わる

生前に贈与を受けた財産のうち、一定期間内のものは相続税の課税価格に加算します。この期間は令和5年度税制改正で見直され、相続開始の日によって次のように変わります。

相続開始の日 加算の対象になる期間
令和8年12月31日まで 相続開始前3年以内(死亡の日から遡って3年前の日から死亡の日までの間)
令和9年1月1日から令和12年12月31日まで 令和6年1月1日から死亡の日までの間
令和13年1月1日以後 相続開始前7年以内(死亡の日から遡って7年前の日から死亡の日までの間)

相続開始の日が令和9年1月2日以後の場合、加算対象期間のうち「相続開始前3年以内」より前に取得した財産については、贈与時の価額の合計額から総額100万円までは加算されません。この100万円は年ごとではなく総額での取扱いです。

税理士田澤
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ステップ1でつまずく方の多くは、土地の評価と名義預金の扱いで手が止まります。ここは金額のインパクトが大きいところなので、判断に迷ったら早めにご相談いただくのが安全です。

ステップ2|基礎控除を引いて課税遺産総額を求める

課税価格の合計額が出たら、次は基礎控除を差し引きます。ここで残った金額が「課税遺産総額」で、ステップ3で税額を計算するもとになります。

基礎控除額は3,000万円+600万円×法定相続人の数

相続税法第十五条(遺産に係る基礎控除)は、課税価格の合計額から「三千万円と六百万円に当該被相続人の相続人の数を乗じて算出した金額との合計額」を控除すると定めています。つまり基礎控除額は次の式です。

基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

たとえば法定相続人が配偶者と子2人の合計3人なら、3,000万円+600万円×3人=4,800万円が基礎控除額になります。

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法定相続人の数え方には固有のルールがある

基礎控除の計算に使う「法定相続人の数」は、民法の相続人がそのまま人数になるわけではありません。相続税法第十五条第二項に、次の2つの調整が置かれています。

法定相続人の数を数えるときの注意点

  • 相続放棄をした人がいても、その放棄がなかったものとして人数に数える
  • 養子は、実子がいる場合は1人まで、実子がいない場合は2人までしか人数に数えない

この人数は、基礎控除だけでなく、死亡保険金・死亡退職金の非課税枠や相続税の総額の計算にも共通で使われます。人数を1人間違えるだけで、基礎控除額が600万円ずれてしまいます。

課税遺産総額がゼロなら相続税はかからない

課税価格の合計額が基礎控除額以下であれば、課税遺産総額はゼロとなり、相続税はかかりません。この場合は原則として相続税の申告も不要です。

ただし、小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減を使った結果として税額がゼロになるケースは扱いが異なり、申告が必要です。「税額ゼロ=申告不要」ではない点は、後半でもう一度触れます。

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「うちは財産が多くないから、相続税の申告はいらないはず」。そう考えていても、実は申告が必要だったというケースは少なくありません。逆に、申告そのものが不要で何もしなくてよいご家庭もあります。 相続税が申 ...

税理士田澤
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「相続人の数え方」は、養子縁組や相続放棄が絡むと途端に判断が難しくなります。人数が変われば基礎控除も非課税枠も動きますので、家系図を書いて確認するところから始めるのがおすすめです。

ステップ3|相続税の速算表で相続税の総額を計算する

ここが相続税の計算方法のなかで最も独特な部分です。実際に誰がいくら相続したかにかかわらず、いったん法定相続分で分けたものとして税額を計算します。

課税遺産総額を法定相続分で仮に分ける

相続税法第十六条は、課税遺産総額を「相続人が民法第九百条(法定相続分)及び第九百一条(代襲相続人の相続分)の規定による相続分に応じて取得したものとした場合におけるその各取得金額」に区分して税率をかける、と定めています。

この各取得金額のことを「法定相続分に応ずる取得金額」と呼びます。よく使う法定相続分は次のとおりです。

相続人の組み合わせ 配偶者の法定相続分 他の相続人の法定相続分
配偶者と子 2分の1 子全員で2分の1(人数で均等に分ける)
配偶者と直系尊属(父母など) 3分の2 直系尊属全員で3分の1
配偶者と兄弟姉妹 4分の3 兄弟姉妹全員で4分の1
子のみ(配偶者がいない) 子全員で全部(人数で均等に分ける)

相続税の速算表の使い方

法定相続分に応ずる取得金額が出たら、次の速算表に当てはめます。計算式は「取得金額×税率-控除額」です。

法定相続分に応ずる取得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10%
1,000万円超から3,000万円以下 15% 50万円
3,000万円超から5,000万円以下 20% 200万円
5,000万円超から1億円以下 30% 700万円
1億円超から2億円以下 40% 1,700万円
2億円超から3億円以下 45% 2,700万円
3億円超から6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

この速算表で計算した法定相続人ごとの税額を合計したものが、相続税の総額になります。速算表は「一人ひとりの実際の取り分」ではなく、あくまで「法定相続分に応ずる取得金額」に当てはめる表である点に注意してください。

分け方を変えても相続税の総額は変わらない

法定相続分で仮に計算するため、遺産分割協議で誰がいくら取得するかを変えても、相続税の総額そのものは動きません。

「配偶者に多く分ければ全体の税金が減る」と説明されることがありますが、正確には総額が減るのではなく、配偶者の税額軽減という税額控除が効くために結果として納付額が下がる、という順番です。特例の適用要件を満たさなければ軽減は受けられません。

税理士田澤
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このステップだけは、日常の感覚と違うので戸惑いやすいところです。「税額の器を先に作って、あとから配る」とイメージしていただくと、ステップ4につながりやすくなります。

ステップ4|各人の納付税額に按分して税額控除を差し引く

相続税の総額が出たら、最後に一人ひとりの納付税額を確定させます。ここではじめて「実際に誰がいくら相続したか」が登場します。

相続税の総額を課税価格の割合で按分する

相続税法第十七条は、各人の相続税額を「相続税の総額に、それぞれ…課税価格が…課税価格の合計額のうちに占める割合を乗じて算出した金額とする」と定めています。式にすると次のとおりです。

各人の相続税額 = 相続税の総額 × その人の課税価格 ÷ 課税価格の合計額

多く相続した人ほど負担が大きくなる仕組みで、この段階までは全員が同じ計算式です。

2割加算の対象になる人を確認する

按分した税額に、2割を上乗せしなければならない人がいます。相続税法第十八条(相続税額の加算)は、被相続人の一親等の血族(代襲相続人となった直系卑属を含む)および配偶者以外の人が財産を取得した場合に、その税額に20%相当額を加算すると定めています。

立場 2割加算
配偶者・子・父母 対象外
被相続人の養子(孫以外) 対象外
代襲相続人となった孫 対象外
代襲相続人ではない孫(遺贈・孫養子など) 対象
兄弟姉妹・甥姪 対象
相続人以外の第三者への遺贈 対象

孫を養子にした場合、養子は一親等の法定血族ですが、相続税法第十八条第二項により直系卑属である孫養子は2割加算の対象から除外されません(代襲相続人となっている場合を除く)。相続対策として孫養子を検討するときは、この点を織り込んで比較する必要があります。

配偶者の税額軽減で納付額が大きく変わる

税額控除のなかで金額のインパクトが最も大きいのが、配偶者の税額軽減(相続税法第十九条の二)です。配偶者が実際に取得した正味の遺産額が「1億6千万円」または「配偶者の法定相続分相当額」のいずれか多い金額までなら、配偶者に相続税はかかりません。

ただし、この軽減は申告して初めて受けられるもので、申告期限までに分割されていない財産は原則として対象外です。

配偶者の税額軽減とは
配偶者の税額軽減とは?相続税がかからない金額の目安をわかりやすく解説

相続税には、配偶者に対する大きな軽減制度があります。それが配偶者の税額軽減です。 この制度を使うと、配偶者が相続した財産について、1億6,000万円まで、または配偶者の法定相続分相当額までであれば、配 ...

未成年者控除・障害者控除・相次相続控除もある

配偶者以外にも、次のような税額控除が用意されています。いずれも該当する人だけが使えるものです。

主な税額控除

  • 未成年者控除(相続税法第十九条の三):18歳になるまでの年数1年につき10万円。1年未満の期間は切り上げて1年として計算します。
  • 障害者控除(相続税法第十九条の四):85歳になるまでの年数1年につき10万円(特別障害者は20万円)。
  • 相次相続控除(相続税法第二十条):今回の相続開始前10年以内に、被相続人が相続で財産を取得して相続税を課されていた場合の調整です。
  • 暦年課税分の贈与税額控除:生前贈与加算をした財産について支払った贈与税を差し引きます。
税理士田澤
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税額控除は「使えるのに気づかなかった」が一番もったいないパターンです。未成年のお子さんや障害者手帳をお持ちのご家族がいる場合、相次いで相続が起きている場合は、必ず一度確認してください。

相続税の計算方法を具体例でシミュレーション

ここまでの4ステップを、実際の数字で追いかけてみます。いずれも債務・葬式費用・生前贈与加算はないものとし、土地の特例も使わない前提で計算しています。

計算例1|課税価格6,000万円・配偶者と子2人

法定相続人は配偶者と子2人の合計3人です。

STEP 1 課税価格の合計額
6,000万円
STEP 2 基礎控除額
3,000万円+600万円×3人=4,800万円 → 課税遺産総額は1,200万円
STEP 3 法定相続分で仮に分ける
配偶者600万円(2分の1)、子は1人あたり300万円(4分の1)→ 速算表で配偶者60万円、子30万円ずつ → 相続税の総額は120万円
STEP 4 法定相続分どおりに取得した場合
配偶者60万円、子30万円ずつ。配偶者の税額軽減で配偶者は0円となり、実際の納付額は合計60万円

計算例2|課税価格1億円・子2人のみ

配偶者がすでに亡くなっており、法定相続人が子2人だけのケースです。

STEP 1 課税価格の合計額
1億円
STEP 2 基礎控除額
3,000万円+600万円×2人=4,200万円 → 課税遺産総額は5,800万円
STEP 3 法定相続分で仮に分ける
子は1人あたり2,900万円(2分の1)→ 速算表で2,900万円×15%-50万円=385万円 → 相続税の総額は770万円
STEP 4 均等に取得した場合
子は1人あたり385万円が納付税額。配偶者の税額軽減が使えないため、負担は計算例1より大きくなります

同じ財産額でも、配偶者がいるかどうかで納付額は大きく変わります。これが二次相続の対策が重要だといわれる理由です。

相続税の早見表(配偶者と子・子のみ)

目安として、遺産総額(課税価格の合計額)ごとの納付税額の合計を整理しました。配偶者がいる場合は、配偶者が法定相続分どおり取得して税額軽減をフルに使った前提です。

遺産総額 配偶者+子1人 配偶者+子2人 配偶者+子3人 子1人 子2人 子3人
4,000万円 0円 0円 0円 40万円 0円 0円
5,000万円 40万円 10万円 0円 160万円 80万円 20万円
6,000万円 90万円 60万円 30万円 310万円 180万円 120万円
8,000万円 235万円 175万円 137.5万円 680万円 470万円 330万円
1億円 385万円 315万円 262.5万円 1,220万円 770万円 630万円
1億5,000万円 920万円 747.5万円 665万円 2,860万円 1,840万円 1,440万円
2億円 1,670万円 1,350万円 1,217.5万円 4,860万円 3,340万円 2,460万円

早見表はあくまで目安です。土地の評価額、小規模宅地等の特例、生前贈与加算、実際の分け方によって金額は変わりますので、この表の数字をそのまま納税資金の計画に使わないでください

税理士田澤
税理士田澤

早見表で「思ったより大きい」と感じた方も、慌てる必要はありません。実際には特例で下がることが多いです。逆に「これなら大丈夫」と思っても、土地の評価次第で跳ね上がることがあります。目安と実額は別物とお考えください。

おおよその税額がつかめたら、次は実際の申告手続きです。青森市・青森県内で相続税申告を進める場合の流れと期限、提出先の税務署については、次の記事で8つのステップに分けて解説しています。

相続税申告 青森|3つの期限と8ステップの全体像を青森市の税理士が解説
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青森で相続税申告が必要か迷う方へ。青森市の税理士が、10ヶ月の期限から逆算する8ステップ、必要書類、青森税務署の窓口、料金の目安、よくある質問を1ページに整理。まずは申告の要否から確認できます。【2026年版】

相続税の計算で間違えやすい4つのポイント

自分で相続税を計算した結果と、税理士が計算した結果が大きくずれるとき、原因はだいたい決まっています。よくある4つを挙げます。

土地を時価や固定資産税評価額で計算してしまう

相続税での土地の評価は、原則として路線価方式または倍率方式で行います。売買の相場や固定資産税評価額をそのまま使うと、金額が大きくずれます。土地は遺産のなかで金額が大きくなりやすいため、ここでの誤差はそのまま税額の誤差になります。

小規模宅地等の特例を適用する前の金額で判断してしまう

自宅の敷地などは、小規模宅地等の特例により評価額を大きく減らせる場合があります。特例を適用する前の評価額だけで「基礎控除を超えるから申告が必要」「超えないから不要」と判断すると、結論が逆になることがあります。

小規模宅地等の評価減の特例
小規模宅地等の評価減の特例とは?相続税を大きく減らせる制度をわかりやすく解説

相続税では、現金だけでなく土地も評価の対象になります。特に土地は金額が大きくなりやすいため、相続税額に大きく影響することがあります。 そこで重要になるのが、小規模宅地等の評価減の特例です。これは、一定 ...

税額がゼロでも申告が必要な場合がある

配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を適用した結果として税額がゼロになった場合、これらの特例は申告することが適用の前提になっているため、相続税の申告書の提出が必要です。

「納める税金が0円」と「申告しなくてよい」は別の話です。この取り違えは、後から加算税の対象になりかねない、実務でも特に多い誤りです。

一次相続だけを見て分け方を決めてしまう

配偶者の税額軽減を最大限に使うと、一次相続の税額は下がります。ただし、そのぶん配偶者の財産が増えるため、次に配偶者が亡くなったときの二次相続では法定相続人が減り、基礎控除も小さくなります。一次と二次を通算すると、かえって負担が増えることもあります。

二次相続の相続税対策を解説する記事のアイキャッチ(相続・贈与でお困りの方へ)
二次相続の相続税対策|一次相続から考える負担の抑え方

「父の相続のときは、母がほとんど財産を受け取ったので相続税はかからなかった」。そんなご家庭でも、次に母が亡くなる相続では、思いがけず多額の相続税がかかることがあります。これが二次相続で起きやすい負担増 ...

税理士田澤
税理士田澤

この4つはどれも「計算が難しい」というより「前提の置き方」の問題です。ご自身で試算されたうえで、前提が正しいかどうかだけ専門家に確認していただくのも良い進め方だと思います。

相続税の計算方法についてよくある質問

自分で相続税を計算しようとするときに、よくいただくご質問をまとめました。

相続税は何円から発生しますか

課税価格の合計額が基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えた場合に発生します。法定相続人が3人なら4,800万円、2人なら4,200万円が目安です。ただし、特例を適用する前の金額で判定する点に注意してください。

相続放棄をした人がいると基礎控除は減りますか

減りません。相続税法第十五条第二項により、相続の放棄があった場合でも、その放棄がなかったものとした場合の相続人の数で計算します。

遺産の分け方を変えれば相続税の総額は減りますか

相続税の総額そのものは、法定相続分をもとに計算するため原則として変わりません。変わるのは各人の負担割合と、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例といった特例の効き方です。

孫に遺贈すると税額はどうなりますか

代襲相続人となった孫を除き、孫は一親等の血族ではないため、その人の相続税額に20%相当額が加算されます。孫を養子にしている場合も、直系卑属である孫養子は原則として加算の対象です。

税理士田澤
税理士田澤

ご質問のなかで特に多いのが「うちは申告が必要ですか」というものです。判定の入口は課税価格と基礎控除の比較ですが、土地がある場合は評価を確認しないと判断できません。迷ったら遠慮なくお声がけください。

【相続税の計算方法】まとめ

相続税の計算方法は、課税価格の合計額を出し、基礎控除を引いて課税遺産総額を求め、法定相続分と速算表で相続税の総額を計算し、実際の取り分で按分して税額控除を差し引くという4ステップで進みます。ポイントは、一人ひとりの取り分に直接税率をかけるのではなく、いったん法定相続分で仮計算する点です。速算表と早見表を使えばおおよその金額はつかめますが、土地の評価と特例の適用しだいで実額は動きます。特例を使って税額がゼロになる場合は申告が必要である点も、あわせて押さえておいてください。

相続税は自分で申告できる?判断基準と税理士に頼むべきケースのアイキャッチ
相続税は自分で申告できる?判断基準と税理士に頼むべきケース

相続税の申告は、税理士に依頼しなくても自分で行うことができます。ただし、不動産が複数あったり、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使ったりする場合は、判断ミスが多額の追徴税額につながることもあります ...

税理士田澤
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相続税や贈与税はケースによって大きく変わります。ご自身で判断が難しい場合は、早めに専門家へご相談ください。

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オンライン税務相談ご利用ガイド
オンライン税務相談のご利用ガイド|お申し込みから当日の流れまで

当事務所のオンライン税務相談は、全国どこからでも、ご自宅やオフィスからご相談いただけます。 事前にご相談内容や資料を共有いただくことで、当日は一般的な説明だけでなく、お客様の状況に応じた具体的なお話に ...

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