身近な方が亡くなられ、深い悲しみのなかで「相続の手続き、何から手をつければいいのか分からない」と不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、青森市で相続のご相談を多く承っている税理士が、相続発生から申告完了までに「いつまでに・何をすべきか」の全体像を、浅く広く整理して解説します。
まず大前提として、相続税の申告には「亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内」という明確なタイムリミットがあります。期限に間に合うよう、一つひとつのステップを確認していきましょう。
【1分で目安チェック】相続税がかかる可能性を簡易判定
相続財産の概算と相続人の人数を選ぶだけで、「相続税がかかる可能性」の目安を確認できます。
相続・贈与 簡易シミュレーター(税額は表示しません)
- 本シミュレーションは「相続税がかかる可能性」の目安です(税額は表示しません)。
- 土地評価・非上場株式・保険金・債務控除・特例(小規模宅地等/配偶者の税額軽減 等)で結果が大きく変わります。
- 正確な判定には、財産の内訳と評価が必要です。
※土地評価・非上場株式・保険金・債務控除・特例(小規模宅地等/配偶者の税額軽減 等)で結論が大きく変わります。正確な判定には財産の内訳と評価が必要です。
上記のシミュレーターで「相続税がかかる可能性がある(境界付近)」又は「相続税がかかる可能性が高い」と表示された場合は、詳細な財産評価が必要になります。
下記のボタンから、ご相談ください。相続税の料金表はこちら。
まずは全体像:相続手続きは「期限」が命です

相続は、戸籍の収集・財産調査・遺産分割・相続税申告など、やることが多く、期限もバラバラです。特に重要なのが次の3つの期限です。
ポイント
「落ち着いてから…」と後回しにすると、相続放棄(3ヶ月)や準確定申告(4ヶ月)を過ぎてしまうことがあります。まずは期限のある手続きから優先順位をつけるのが安全です。
当事務所は税務(相続税申告等)中心で対応しております。
戸籍収集・相続登記など税務以外の手続きは非対応のため、必要に応じて提携先(司法書士等)をご紹介いたします。
STEP1:誰が相続人になるかを調べる(相続人の特定)

まずは「誰が財産を受け継ぐ権利を持っているのか」を確定させる必要があります。
一般的には、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本を集め、相続人を特定します。
被相続人(ひそうぞくにん):亡くなった方
法定相続人(ほうていそうぞくにん):法律上、相続する権利がある方(配偶者・子など)
戸籍は本籍地が複数にまたがることがあり、収集に時間がかかるケースもあります。
ここが遅れると、その後の遺産分割や相続税申告にも影響します。
当事務所では戸籍収集は非対応です。必要に応じて、戸籍収集等を扱う専門家をご紹介します。
相続人の調べ方は、別記事で解説しています。
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STEP2:遺言書の確認と、相続するかどうかを決める【期限:3ヶ月以内】

遺言書があるかどうかを確認します。遺言書がある場合は、原則としてその内容に従います。
次に、借金などマイナスの財産が多い場合は、相続の方法を決めます。
注意:相続放棄・限定承認は、亡くなったことを知ってから「3ヶ月以内」に家庭裁判所で手続きが必要です。
期限を過ぎると、原則として単純承認したとみなされる可能性があります。借金の可能性がある場合は早めに判断しましょう。
当事務所は税務中心のため、相続放棄等の手続きは非対応です。必要に応じて専門家をご紹介します。
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STEP3:亡くなった方の所得税の申告をする【期限:4ヶ月以内】

亡くなった方が自営業だった場合や、年金以外の収入があった場合などに必要な手続きです。
準確定申告:亡くなった方の代わりに相続人が行う所得税の申告
注意:準確定申告は、亡くなったことを知ってから「4ヶ月以内」が期限です。相続税(10ヶ月)とは別期限なので見落としやすい点に注意してください。
当事務所では税務業務として、準確定申告のご相談も承ります(相続税申告と並行して整理するとスムーズです)。
▼ 詳細は別記事で解説しています
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準確定申告とは?期限・必要書類・手続きを税理士がわかりやすく解説
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STEP4:どんな財産がいくらあるか調べる(財産調査と評価)

相続税の計算では、預貯金や不動産だけでなく、あらゆるプラス財産・マイナス財産を洗い出します。
見落としがあると申告漏れにつながる可能性があります。
プラスの財産・マイナスの財産を整理します
- 預貯金・現金
- 不動産(土地・建物)
- 有価証券(株式・投資信託など)
- 生命保険金
- 自動車・貴金属・貸付金など
- 借入金・未払金・葬式費用など(控除対象になり得ます)
- みなし相続財産:死亡保険金・死亡退職金など、死亡をきっかけに受け取るお金(相続税の対象)
- 財産目録:財産・債務を一覧化したもの
- 相続税評価額:不動産等を相続税ルールで金額換算したもの(特に土地評価は複雑)
特に不動産(土地)の評価は、路線価・地形・利用状況で評価が変わり、相続税額に大きく影響します。
青森市内でもエリアや土地の形状によって検討ポイントが変わるため、不動産がある相続は早めの整理が重要です。
※当事務所では税務業務として、財産目録作成に必要な整理や相続税評価のご相談を承ります。戸籍収集など税務以外の手続きが必要な場合は、専門家をご紹介します。
▼ 詳細は別記事で解説しています
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STEP5:相続税の申告が必要か確認する(基礎控除の判定)

調べた財産の総額をもとに、相続税がかかるのか(申告が必要か)を判断します。判断の基準になるのが基礎控除額です。
自分は相続税がかかるのかざっくり知りたいという方は、以下のシミュレーターをご利用ください。必要事項を入力するだけで、相続税の申告が必要かどうか判定できます。
相続税の申告が必要となった場合は、「亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内」に申告が必要となります。
相続税の申告書作成は専門的な知識が必要です、税理士など専門家に依頼しましょう。
相続・贈与 簡易シミュレーター(税額は表示しません)
- 本シミュレーションは「相続税がかかる可能性」の目安です(税額は表示しません)。
- 土地評価・非上場株式・保険金・債務控除・特例(小規模宅地等/配偶者の税額軽減 等)で結果が大きく変わります。
- 正確な判定には、財産の内訳と評価が必要です。
上記のシミュレーターで「相続税がかかる可能性がある(境界付近)」又は「相続税がかかる可能性が高い」と表示された場合は、詳細な財産評価が必要になります。
下記のボタンから、ご相談ください。相続税の料金表はこちら。
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STEP6|遺産分割協議を進める

相続税の申告が必要な場合でも、まずは誰がどの財産を引き継ぐのかを決める必要があります。これを遺産分割協議といいます。
預貯金、不動産、有価証券などを、相続人全員で話し合って分け方を決めていきます。相続人が1人でも欠けたまま進めると、後でやり直しになることがあるため、先に相続人を確定しておくことが大切です。
なお、遺産分割協議そのものに一律の法定期限はありません。ただし、相続税の申告期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内です。
相続税申告が必要になりそうな場合は、この期限を意識して早めに協議を進める必要があります。
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STEP7|相続税の申告・納付を期限までに行う

遺産総額が基礎控除を超える場合は、相続税の申告が必要になる可能性があります。
相続税の申告と納付の期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内です。通常は、亡くなった日の翌日から10か月以内と考えて差し支えありません。期限までに申告しなかったり、少なく申告したりすると、加算税や延滞税がかかる場合があります。
また、不動産がある場合は、小規模宅地等の特例など、誰がその不動産を取得するかによって相続税額が変わることがあります。税務面の確認をしないまま先に手続きを進めると、不利になることがあるため注意が必要です。
なお、遺産分割が申告期限までにまとまっていない場合は、当初申告では適用できない特例があり、後日手続きが必要になることがあります。そのため、基礎控除を超えそうな場合は、早めに相続人の確定と財産の整理を進めておくことが重要です。
相続税の申告は、非常に専門的な知識が必要になります。もちろん当事務所でも対応可能です。
お問い合わせは、以下のボタンからお願い致します。相続税の料金表はこちら。
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申告期限までに遺産分割協議が決まらない場合(未分割)の注意点
相続税の申告期限は、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。 しかし、相続人同士の話し合いが長引き、申告期限までに遺産分割協議がまとまらないケースもあります。特に不動産が多い場合 ...
STEP8|不動産や預貯金などの名義変更・解約を行う

遺産分割協議と相続税申告の見通しが立ったら、各財産の名義変更や解約手続きに進みます。
不動産の相続登記
土地や建物を相続した場合は、相続登記が必要です。現在は相続登記が義務化されており、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に申請しなければなりません。
また、遺産分割によって不動産を取得する人が決まった場合は、遺産分割が成立した日から3年以内に、その内容を反映した登記申請が必要です。
預貯金の解約・名義変更
銀行口座の解約や名義変更は、金融機関ごとに必要書類が異なりますが、一般的には戸籍、遺産分割協議書、本人確認書類などが求められます。
また、戸籍一式を集めた後に法務局で法定相続情報一覧図を作成しておくと、その後の金融機関の解約手続きや不動産の相続登記で、戸籍一式の代わりとして使いやすくなります。複数の金融機関や不動産の手続きがある場合は、手間を減らしやすい制度です。
相続税の申告期限は10か月、不動産の相続登記は3年以内が原則です。
特に不動産がある場合は、税務上の特例を確認したうえで進めると安心です。
まとめ|相続税申告が必要か迷ったら、早めの確認が安心です
相続税申告が必要かどうかは、相続人の確認、財産の全体把握、基礎控除の判定を順番に進めることで見えてきます。
特に、不動産がある場合や、相続人が複数いる場合は、遺産分割の進め方や税務上の特例によって、相続税額や手続きの流れが変わることがあります。まずは全体像を整理したうえで、申告が必要かどうかを早めに確認しておくことが大切です。
当事務所では、相続税申告が必要かどうかの見通し確認や、相続税申告に関するご相談に対応しております。相続税がかかるか不安な方、何から進めればよいかわからない方は、お気軽にご相談ください。
相続税申告が必要かどうか分からない段階でもご相談いただけます。財産の状況やご家族の状況を整理しながら、申告の要否や今後の進め方をわかりやすくご案内します。
まずは以下のお問い合わせページからご連絡ください。相続税の料金表はこちら。
